電話予約だけでは、取り逃している新患がいます。
プライバシーポリシーは必要?不要?
2005年に個人情報保護法が施行されました。氏名や生年月日、性別、住所、写真など個人を特定し得る情報を扱う企業・団体、自治体にその情報を適正に取り扱うよう方法などを定めた法律です。法律となったことで違反者には罰則規定もあります。
歯科医院における個人情報は、問診票、診療録、検査記録、エックス線写真、口腔内写真、歯型、処方箋、紹介状と言われています。個人情報とは個人を特定することが出来る情報やデータのすべてを指しています。上記に書いていないものでも、個人を特定することが出来るものは全て個人情報として厳格に管理しなければいけません。
ウェブサイトからお問い合わせや診療予約する際も、大切な個人情報を患者様からご提供頂くことになります。もちろん一般の歯科医院であれば、上場企業などのように個人情報の管理責任者やサーバ管理者はいません。しかし個人情報をお預かりする責任から、プライバシーポリシーの掲載が義務化されている訳ではありませんが、どのように個人情報を取扱うかを表明しておくことは歯科医院のイメージにとって決してマイナスにはなりません。つまり特段の理由がない限りは、プライバシーポリシーは掲載しておく必要があります。
掲載するにあたっては、制定した日付(改定した場合はその日付も)と組織の代表者名や、責任者名を記載し、個人情報の取得と管理、第三者への開示・提供の禁止、個人情報開示の方法を明記します。
お問い合わせや予約フォームのSSL化は必要か?
ネットショッピングや、インプラント注文ページ、会員ページなどでSSLという言葉を目にしたことがある方は多いと思います。しかしSSLについてよく知らないという方に、わかりやすく解説します。
簡単にいうと、個人情報やプライバシー情報を通信するサーバ間において第3者に盗み見られないように暗号化する技術のことです。悪意を持った第3者が通信データを取得したとしても、暗号化されているためにそのデータを解読することは出来ません。また盗み見ることを予防するだけでなく、なりすましや、ウェブサイトの改ざんを防止するという目的もあります。それらを総称してSSLと呼ばれることがありますが、種類としてはSSL(Secure Sockets Layer)とTLS(Transport Layer Security)があります。その他の役割として、ウェブサイトの運営者である法人や団体、組織が実在することを証明する認証機関の役割を果たす場合もあります。
安心して個人情報を送信することが出来るため、ユーザー満足度の向上につながる対策であることは間違いないのですが、SSLを取り入れることは簡単ではありません。SSLを導入するには認証局で電子証明書を発行しなければいけません。そのため認証局に対し、月額または年額のライセンス費用が発生します。認証局や認証レベルによって費用はさまざまですが、年額で5万円程度から高いもので20万円する場合もあります。
フォームのSSL化について参考になるページがありますので、詳しくはそちらをご参考にして下さい。
本当にSSLは必要なのか?フォーム送信システム導入にあたって押さえるべき重要ポイント
アイミツまとめ
電話以外に歯科医院へ連絡する方法を用意していますか?
ウェブサイトは24時間365日、誰でもどこからでもアクセス出来ることがメリットです。ユーザーがウェブサイトを閲覧してコンタクトしようと思った時が、必ず診療時間内であるとは限りません。夜間であったり、定休日、たまたま臨時休診日かもしれません。予約やお問い合わせを電話でしか受け付けていないと、そうしたユーザーからのコンタクトを受ける機会を逃してしまうことになるのです。
目的がないのにわざわざユーザーがウェブサイトにアクセスすることはありません。アクセスしている時点で、通院意欲が高まっている可能性が高いと言えます。そのタイミングを逃すことなく、気軽にお問い合わせや診療予約を出来る状態にしておく必要があります。
お問い合わせや予約フォームは、最低限必要な項目だけに絞る
みなさんもウェブサイトでお問い合わせや資料請求を行った経験があると思います。その時の経験を思い出してみて下さい。連絡時に必要な基本情報として、氏名、電話番号、メールアドレスは必ず入力項目があり、それらは必須(入力漏れがあるとエラーとなって送信出来ないなどの)制限がされていたはずです。本題はここからです。それ以外の項目にお問い合わせの内容をフリーテキスト(自由に入力出来るテキストエリア)欄で入力する場合があります。備考欄の場合もありますが、大抵の場合何を書けばいいのか、少し考えてから入力を行うと思います。その際に、あいさつ文などを入れた方がいいのかと悩んだ経験はないでしょうか?
フォーム入力している時に、少しでも考え込んだり、入力に躊躇するような項目があると離脱(ユーザーが画面を閉じるなど、ウェブサイトから離れてしまう行為)の可能性が生じます。入力フォームは最低限必要な項目に絞ったり、選択式に置き換え、作文したり、入力に躊躇する項目を排除することが、コンバージョンを高めるために重要です。
スマホの普及とともにSNSの利用増加
インターネットを使う機会が増えたことの要因として、スマートフォンの普及率の高まりがあります。またスマートフォンが普及したことでインターネットを使って誰でも手軽に情報発信出来るようになりました。代表的なものとしてブログやFacebook、TwitterなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、YouTubeやニコニコ動画等の動画共有サイト、食べログやCookPad、価格コムのよおうな情報共有サイト、世界的にはWhatsAppやWeChat、Viber、Facebook messengerと国内ではLINEなどのメッセージングアプリがあります。
平成27年に総務省がSNS利用率を調査し発表しています。
代表SNSの世代別利用率推移
以下は代表的SNSの年代別の利用率年次推移です。総務省情報通信政策研究所による「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から引用しています。
よく利用されているSNSを知ろう。
直近2016年の全体の利用率は以下の通りです。いずれかを利用している人の割合は71.2%。つまり3人のうち2人以上は何らかのSNSを利用しています。内訳はLINE 67%、Facebook 32.3%、Twitter 27.5%、mixi 6.8%、mobage 5.6%、GREE 3.5%です。
全体でも年代別のグラフを見ても、最も多く利用されているのがLINEだということがわかります。若い世代だけで見るとFacebookやtwitterの利用率も比較的高めですが、50代以上でも5割以上(2人に1人)の利用率を維持しているのはLINEです。
操作方法を覚える必要はありません。
患者にとって使い慣れたSNSで予約を受け付けることは利便性を高め、結果的に手軽に連絡することが出来ることでコンタクトの獲得数を増やすことにもつながります。コンタクト方法は複数の方法を提供した上で、ユーザーが使い慣れた方法を選択してもらえば更に満足度も上がります。
医院へのコンタクト方法は、スタッフがよく使うSNSを採用することをお勧めします。スタッフが使い慣れたものであれば、直ぐに運用を始められるという利点があります。但し、お問い合わせや予約は診療時間外だけでなく診療中でも届くことがあります。コンタクトがあっても対応が遅れると返信率は下がります。コンタクトの選択肢を多くすることも大事ですが、運用面でスタッフの負担を極力抑えつつ、常に対応の出来る体制を整えておく必要があります。
